Vol.374 銀行が警戒する会社の6つの特徴

配信日:2021年2月17日

配信日:2021年2月17日

 

銀行の融資判断では決算書が最も比重が大きいことは、
このメルマガでも何度もお伝えしている通りですが、
もちろん決算の数字以外にも見るところはあります。

 

決算書の内容が良くても、この会社に融資して大丈夫かと
不安になってしまうよう点があると、場合によっては
融資を受けることができません。

 

今回は、銀行が融資をするのに不安になってしまう
警戒される会社の6つの特徴についてお伝えします。

 

今回の内容は動画もありますので、
動画で見たい方はこちらをご覧ください。

では、一つずつ見ていきましょう。

 

1.社長が自社を把握していない

特に社長自信が経理に関与していない場合は、
自分の会社の数字を把握できてない社長は意外と多くいます。

 

先月の売上や利益といった基本的な質問にも
答えられないケースがありますが、それでは銀行も
「この社長大丈夫かな?」と不安になります。

 

全ての細かい数字を頭に入れておく必要はありませんが、
おおよその数字は頭に入れておくことが経営者として
銀行取引に限らず必要です。

 

覚えられなくても、すぐに確認できるようには
しておくようにすべきです。

 

これは、数字ばかりではなく、
自社の業界での現状や将来像、ビジョン等にも言えます。

 

自社が置かれている現在の状況を踏まえて、
今後どんな事業展開をしていこうと考えているのか
というのは、銀行員も気になるところです。

 

しかし、そういった将来のビジョンがないと
ガッカリされてしまいます。

 

2.社長の所在が分からない

社長が不在の時に社員が社長の所在を把握していない
という状況は良くありません。

 

そういったことが何度も続くと、金融機関は疑念を持ちます。
どんな疑念を持つかというと、

 

・資金繰りが厳しくて金策に走っているのではないか?
・健康状態が悪くて病院通いしているのではないか?
・仕事そっちのけで趣味に没頭しているのではないか?

 

などです。
行き先が把握されていても
商工会やJC、ライオンズクラブ、ロータリークラブなどの
活動が忙しくて、本業に手が回っていないという状況が
あまりに強いと、業績への影響を心配されます。

 

3.後継者がいない

社長が高齢の会社に後継者がいない中小企業は多く、
国家的な課題の一つになっていますが、金融機関から
見ても非常に大きな不安要素です。

 

例えば70代の社長に設備資金の融資を申し込まれ
10年で組みたいと言われても、やはり銀行は躊躇します。

 

返済が終わるまで元気に現役を続けられるのか?
という心配がどうしてもあります。

 

その点、後継者がいるというだけで、銀行はある程度
安心でき、融資の取組みも積極的に検討できます。

 

4.社内の雰囲気が悪い

地銀や信金の担当者が会社に訪問してくることがありますが
彼らは、暇つぶしに来ているわけではなくて、会社の様子を
見に来ているのです。

 

その時に、訪問しても誰も挨拶しないとか、
雰囲気がどんよりしていて、社員に覇気がないようですと、
銀行員は危険を察知します。

 

色々な会社を見てきて、そういった会社の業績が
下がっていく事をよく知っているからですね。

 

5.資料の提出が遅い

融資審査の際には、決算書の他にも試算表や資金繰り表など、
ケースによって資料の提出を求められることがあります。

 

特に試算表は毎月の結果なので、タイムリーに確認できる
体制を作る必要がありますが、試算表を毎月作っていなくて
要求されて初めて準備するという会社も少なくありません。

 

そのような状況では、自社の状況がまったく把握できて
いない証ですので、貸す方からすればやはり心配です。

 

また、資金繰り表は、作っていない会社が多いですが、
資金繰り表がなければ、将来のお金の流れが予測できません。

 

融資の申込をするのに、何のために必要なのか、
いくら必要なのかというのも明確に伝えることが
出来なくなってしまいます。

 

6.融資を申し込む理由や資金使途を明確にできない

融資の審査に置いて「資金使途」は非常に重要です。
資金使途を明確に伝えられないようですと、やはり銀行も
スムーズに貸すことができません。

 

その為には、やはり資金繰り表を作っておく方が
説明をしやすくなります。

 

日々の経営管理のために重要な資料ですが、
銀行への説明にも役立つので資金繰り表は
ぜひ作っていただきたいと思います。

 

以上が6つの特徴です。
当てはまることがあれば、ぜひ見直してください。

 

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本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン
『起業家・経営者のための「使える情報」マガジン』
から記事を一部抜粋したものです。
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