配信日:2020年8月11日
配信日:2020年8月11日
融資の返済額を銀行に依頼して減らしてもらうことを
リスケ(リスケジュール)といいますが、資金繰りが厳しく、
リスケを検討する際に、経営者はやはり不安を抱きます。
今回はその不安を解消して頂くために
正しい情報をお伝えします。
今回も解説動画がありますので、動画で学びたい方はこちらをご覧ください。
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銀行返済のリスケは、現在では一般的な手続きとなりました。
私がこの仕事を始めた2005年頃は、まだまだリスケが一般的
ではなく、地方の銀行にリスケ依頼をすると銀行員から
「とんでもないことだ!」と猛反発を受けることもたくさん
ありました。
今では、銀行から提案してくるほどになり、
ずいぶんと時代も変わったなと思います。
とはいえ、社長にとってはリスケをするのは初めてであり、
様々な不安が襲うのは間違いありません。
その不安の理由は、
1.周りに知られてしまわないか?
2.銀行から厳しく追及をされるのではないか
3.家を取られるのではないか
4.二度と融資を受けられなくなるのではないか
主にこの4つです。
それぞれについて、解説します。
1.周りに知られてしまわないか?
これは経営者であれば、誰もが不安に思います。
リスケしたことが取引先に知られてしまったら、
信用不安につながり今後の取引に悪影響が出かねません。
また、従業員に知られることで、社内で不安が広がり、
優秀な社員の退社に繋がるのも怖いことです。
このように、リスケしたことを知られることで信用不安に
つながるのが最も怖いことの一つです。
でも、ご安心ください。
リスケをしてもその情報が公開されることはありません。
もちろん、銀行が他の会社に言うことはあり得ません。
もしあったら大きな問題です。
私がこの15年間で見てきて情報が漏れる場合の情報源は
社長自身です。
社長が気ごころ知れた知り合いに飲み屋さんなどで
ぽろっと話したことが原因だったり、社員に伝えたことで、
社員が不用意に周りに言ってしまったというのが原因です。
そういうことがない限り、
リスケの情報が漏れることは基本的にはありません。
2.銀行から厳しく追及をされるのではないか
リスケとは、銀行との返済の約束を変更することですので、
銀行からひどく怒られ、原因を厳しく追及されるのでは
ないかと心配される社長さんもいらっしゃいます。
もちろん、リスケ依頼する際には、経営改善計画書の中で
リスケをしなければならなくなった資金繰り悪化の理由を伝えます。
しかし、銀行が厳しく追及してくることは、
現在は、ほとんどありません。あるとすれば、粉飾決算をしていたケースや借りてすぐに
リスケするような銀行をダマしたような行為をした場合です。
そういうことがなければ、基本的には心配するほど
厳しい追及を受けることはないです。
3.家を取られるのではないか
リスケをすると自宅を担保に入れていたり、担保にして
いなくても社長が連帯保証人になっているので自宅などの
財産を取られてしまうのではないかと心配されます。
しかし、そうした心配はありません。
むしろ、リスケは、自宅を取られないようにするための
手続きだと言えます。
もし資金繰りが厳しくなり、返済が出来なくなった場合に、
リスケの手続きをしないと、ただ返済を延滞している状況と
なります。
延滞状態が何か月も続くといわゆる金融事故となり、
銀行は、債権回収の手続きをすることになるので、
抵当権の実行や強制執行などにより自宅などの財産を
取られる可能性が出てきます。
しかし、きちんとリスケをすれば、返済スケジュールの
変更を正式に契約するわけですので、そういったことには
なりません。
4.二度と融資を受けられなくなるのではないか
これを心配する社長は多くいます。
しかし、リスケをしたら二度と融資を受けられなくなるわけ
ではありません。
経営改善が進み、正常化すればまた融資を受けることは可能です。
私の顧問先にもリスケをした後に正常化して、
今では銀行から借りてくれと営業されるようになった
会社もいらっしゃいますので、その心配は無用です。
ただ、リスケ中は基本的には借りられなくなります。
それが嫌でリスケをしたくないという社長もいます。
これはある意味正しい意見ですが、間違っていると言えます。
リスケを検討する状況は、一般的に銀行から融資を受けられ
ない状況です。
もうすでに借りられないわけですので、リスケをしようと
しまいと融資は受けられない状況です。
そういう状況で新規融資を受けられなくなることを心配する
というのは正しい判断とは言えません。
この場合は、すぐにリスケをして資金繰りを安定させて
経営改善活動をしていくということが正しい判断です。
なお、コロナ関連の融資はリスケ中の会社でも受けられる
ケースがあります。しかし、これは例外的なケースであり、
通常はリスケ中だと新規融資は厳しいです。
以上、リスケに関する不安についてをお伝えしました
正しい情報をもとに早め早めの改善行動に取り組んで頂く
ヒントとして頂ければ幸いです。
以上、ご参考としてください。
それでは、宜しくお願いいたします。
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本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン
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から記事を一部抜粋したものです。
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