Vol.331 便利な当座貸越、使い方にはご注意を

配信日:2019年10月30日

先日、お店に忘年会の予約を入れました。
もう11月になりますので、年末モードに入る頃ですね。

 

多くの業種で、年末は繁忙期となり、それに伴って
資金需要も増す時期です。

 

いわゆる季節資金といわれるものです。

 

年末に限らず、業種によって様々ですが、年間で何回か
売上の山がありその前のタイミングで仕入が増えるなど、
季節資金の需要が発生します。

 

季節資金の融資を受ける場合、短期融資で借りるのが
通常ですが、その度に融資を申し込んで銀行とのやり取りに
対応するのも大変ですよね。

 

そうした場合に便利なのが「当座貸越」です。

 

当座貸越とは、ある一定額の借りられる枠を設定し、
その範囲であれば、契約期間中、いつ借りてもいつ返しても
良いという融資で、とても使い勝手の良い融資です。

 

突発的に資金が必要になった場合にも対応できるので、
当座貸越を契約したいと考える社長さんも多いです。

 

しかし、金融機関にとって比較的リスクの高い融資なので、
信用が高くないと利用することができません。

 

信用保証協会付きの当座貸越もありますが、
結果的に一度も使わずに一銭も借りていなくても
設定した極度額に対して保証料がかかることと、
信用保証枠も埋まってしまいますので、注意が必要です。

 

信用保証協会の保証のつかないプロパー契約がベターです。

 

当座貸越は、使い勝手の良い融資である反面、
正しく使わないとかえって経営を危機に陥れるという
面がありますので、注意してください。

 

必要な時に借りて、すぐにまた返すという小まめな
出し入れ重要なのですが、気付いたら枠一杯まで
借りっぱなしという状況の会社も少なくありません。

 

当座貸越は、一度契約したらずっと使える
わけではありません。

 

契約期間は1年や2年で、期間が満了したら契約の更新を
しますが、その時点で財務内容が悪いと更新ができず、
その時点で残っている当座貸越の借入の弁済を求められます。

 

多くの場合、それを一括で返済することは難しいので、
5年返済などの長期返済に切り替わります。

 

しかし、更新できないほど財務が悪化している会社にとって
毎月の返済額がさらに増えることはとても厳しいことです。

 

場合によっては、資金繰りが追いつかず、返済をリスケする
こととなり、一気に事業再生フェーズに向かっていくことも
十分に考えられます。

 

こうして、当座貸越によって気が緩み、きちんと管理して
いなかったことで、危機に追い込まれてしまう結果となる
ケースが少なくありません。

 

こうしたことをよく知っているので、
財務内容が良い会社に対しても当座貸越を勧めたがらない
銀行支店長もいらっしゃいます。

 

季節資金の対応には当座貸越はとても便利です。
活用する際には、資金繰り管理をしっかりすることを
絶対にお忘れなく!

 

それでは、次回もよろしくお願い致します。

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本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン
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から記事を一部抜粋したものです。
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