配信日:2018年12月26日
配信日:2018年12月26日
2018年も残すところ今日を入れて6日。来週には2019年になります。
本当に一年経つのが早いですね。
年末ですので、今年一年の振り返りをしたいと思います。
中小企業の経営環境は、相変わらず変化の激しい状況ですが、
先日、政府は、12月の月例経済報告にて、戦後最長の「いざなみ景気」に
並ぶ景気拡大期間にあることを表明しました。
第2次安倍政権が発足した2012年12月から現在の2018年12月までの73ヶ月という期間が
いざなみ景気の期間と並ぶようです。このままいくとそれを超え、戦後最長を更新しそうですね。
今回の景気回復は、日本銀行による大規模な金融緩和の推進で金利を低くしたことで
円安トレンドが続き、輸出企業中心に業績が改善したことが大きいと言われています。
ただ、今の状況を見て、「好景気だ!」と実感している人は多くない気もしますが、
2025年の大阪万博も決まりましたので、生活の中で実感できるようになると良いですよね。
また、中小企業の現場で言えば、少子高齢化を背景にした人材不足に加え
景気回復による大企業の求人増加により、人材確保が非常に困難な状況にあります。
今年一年は、顧問先を見ていても本当に多くの会社が
人材面で苦労しているという印象が強いです。
さらに最低賃金の上昇もあり、人件費上昇が収益を圧迫してしまっています。
帝国データバンクの調査によると、採用時の最低時給は、最低賃金を100円程度
上回る水準で採用しているとの調査結果が出たとのことです。
実際の現場を見ていても、採りたい人材を採れないばかりか、妥協して採るにも
本来の評価以上の給与提示をして採用しなければならないといった状況です。
最悪ケースでは、本来の採用基準を上回っていないけれど現場を回すために
仕方なく採用(それも高い給与で)した結果、あっさりと辞めてしまった。
若しくは、やっぱり採らなければ良かった・・・。という状況になってしまった
ケースもあるなど、本当に笑えない事態になっています。
この人材難の状況は、今後も中小企業の重要な経営課題となっていくと思います。
そして、ヒトの課題に続き、カネの課題で言えば、前回のメルマガでも
触れましたが、今年4月より「信用補完制度の見直し」が実施されるなど、
金融環境もどんどん変化しています。
ここ数年お伝えしているキーワードは、この「信用補完制度の見直し」と
「事業性評価融資」でしたが、これからも中小企業の円滑な資金繰りを実現
していくための企業努力として、自社の状況の的確な把握と適切な開示が重要となり、
それにしっかり対応できる環境作りは極めて大切なこととなるでしょう。
ぜひ、このメルマガをお読みの経営者の皆さまには、
引き続き取り組んでいただきたいと思います。
AI融資など新しい形の金融もどんどん浸透していくことと思います。
最後に、私個人的な振り返りを添えますと、
今年は、本業である中小企業の財務コンサルティングに加え、
日本とマレーシアの架け橋的な仕事に取り組む動きをしてまいりました。
まだまだ、十分な形ではなく、模索していることも多々ありますが、
非常にエキサイティングな一年になりました。
今年11月には、クアラルンプールの視察セミナーも無事開催でき、
ご参加者に満足して頂けたことをとても嬉しく思っています。
最近は、マレーシアに興味を持つ会社さんからご相談を頂くなど、
様々な会社さんからコンタクトを頂いております。
来年は、さらに地固めをして、新しいことにどんどんチャレンジして
いきたいと思っています。
日本経済が抱える人材不足の面も東南アジアの勢いある熱気を上手に
活用することで、補えるところもあるでしょう。
売上向上のチャンスも日本国外にも目を向けることで見えてくることが
たくさんあるはずです。
そういったことを考え、私も広い視野と高い視座で
中小企業のご支援を引き続き取り組んでいきたいと思っています。
2019年は、今年以上に良い年になります!(なると思えばなる!笑)
来年もさらにさらに素晴らしい一年にしましょう!
それでは、来年もどうぞよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。
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本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン『起業家・経営者のための「使える情報」マガジン』
から記事を一部抜粋したものです。
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