Vol.279 事業を広げる際の留意点

配信日:2017年8月18日

配信日:2017年8月18日

 

顧問先の社長とお話したり、知り合いの社長とお話をしていると、
よく出てくる話題に事業の横展開や別事業の展開など、いわゆる
会社の事業を広げたい。という話があります。

 

それを考える理由は様々で、現在のメイン事業の先行き不安であったり、
売上、利益の拡大のために必要な事であったりするわけですが、
では、何をするか。と具体的なアイデアというのは、そう簡単に出てくる
ものではありません。

 

比較的失敗の少ない広げ方は、現在の事業のリソース、
つまり、技術やノウハウだったり、設備や環境を活用して、横展開していく
派生的な事業展開です。

 

シンプルな例で言えば、これまで個人消費者に対して販売していたものを
法人向けに展開していく。○○業界向けのものを■■業界にも横展開する。
といったイメージですね。

 

一方で、全く関連のない事業を始めようとするケースもありますが、
これはリスクを伴う方法で、熟考して進めなければ火傷する可能性が高いと
言えます。

 

このようなケースのあるあるネタ的によく出てくるケースとして、
建設業の会社がキャッシュフローの良さを羨んで、飲食業や小売店を始める。
若しくは、卸売業の会社が仕入ゼロのモデルを羨んで、サービス業を始める。
といったケースが思い浮かぶのではないでしょうか。

 

私の顧問先でもこのような事業展開の話はよく出てきますが、
やはり、そう簡単に良いアイデアが見つかるものではありません。
今の事業のリソースを活用した展開と言っても、実際は簡単ではありません。

 

しかし、これらを常に考え続けることで、ちょっとしたヒントで
大きく動き出すことが多いと感じます。

 

取引先との会話からきっかけが生まれ、一気に動き出す。
事業パートナーとの打ち合わせからヒントが出てきて急展開していく。

 

このようなことは、実際多々あります。

 

ここで大事なのは、常に可能性について考え、アンテナを高めておくという
事ではないかと思います。

 

他社の結果だけ見ていると、そういった水面下の動きや思考を知らずに、
結果だけを見て真似したり、羨んだりするものですが、自社の強みや弱み、
いわゆるSWOT分析をしっかりして、チャンスに呼応できるような準備が
出来ていなければ、正しい判断をすることが出来ません。

 

そして、決断力と行動力が肝要です。

 

失敗する例として、他社の強みにただ乗っかって、
自社でよく考えずに他力本願的に進めるケースがありますが、
主体性がない行動はやめた方が良いです。

 

何のために何をするのか。
この目的をしっかり定めて動かないと、事業の枠組みを作っていく段階で
芯がブレてきて、打合せの度に話があっちにいったりこっちにいったり、
しまいに協業者から見放されてしまいます。

 

実際、そういうケースをよく見ますので、気を付けてください。

 

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本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン『起業家・経営者のための「使える情報」マガジン』
から記事を一部抜粋したものです。
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