配信日:2015年7月14日
配信日:2015年7月14日
ご相談の際に中小企業経営者の方々とお話ししていると、よく出てくる話が
「右腕がいない、欲しい」、「優秀なナンバー2がいない、欲しい」というものです。
常に人材不足で悩んでいる中小企業において、優秀な右腕と言えるナンバー2が
存在している会社は少ないと思います。
このような話題の際に出てくるのか、本田技研工業の本田宗一郎氏と藤沢武夫氏や
ソニーの井深大氏と盛田昭夫氏の関係ですが、このような関係を作ることに
経営者は憧れますよね。
私もその気持ちはよくわかりますし、誰もが羨むと思います。
ただ、たまに話を聞いていると違和感を感じる時もあります。
聞いていると、なんだかナンバー2がすべてを仕切ってくれて
自分が頑張らなくっても会社が成長していくことを望んでいるような
発言をされる経営者です。
言うまでもありませんが、本田宗一郎氏も井深大氏も右腕である
藤沢武夫氏や盛田昭夫氏に任せっきりで、遊んでるうちに世界企業に
成長したわけではありません。
町工場から世界企業に成長させるべく、想像を絶するほどの努力と
リーダーシップを発揮してきたわけであり、だからこそ、ナンバー2である
藤沢武夫氏や盛田昭夫氏は社長を全力で支え、切磋琢磨してきたのですよね。
事業再生のコンサルティングをしていると、事業の不調を社員の不甲斐なさに
原因があると考え、特に右腕の不在、もしくは、ナンバー2の不甲斐なさを
さんざんお話しされる社長もいらっしゃいますが、そういった社長に限って
現場をきちんと把握されてません。
特に事業再生フェーズにある会社は、社長が先頭に立ち、
経営改善の陣頭指揮を執らなければなりません。
創業フェーズも同じですよね。
社長が寸暇を惜しんで仕事に没頭され、軌道に乗せていくのです。
飛行機の離陸の際や飛行機に異常が発生し墜落の危機に瀕した際に
副操縦士に任せっきりの機長はいません。
会社も同じことですよね。
やっぱり社長が強力なリーダーシップを発揮していかなければ
社員はついていきません。
社員がついてこなければ、事業の継続発展は見込めません。
会社の発展のために必死になってリーダーシップを発揮して
努力をされているからこそ、ナンバー2が育ち、右腕となっていくのだと
思います。
経営改善が進む社長の多くは、人間的魅力があり、事業意欲が旺盛で、
先頭に立って努力をし、社員を大切に考えています。
だからこそ、社員が自分のことを犠牲にしながらも会社に貢献しようと
頑張ってくれます。
ナンバー2の方も部下たちが頑張っている姿を見て、自分がさらに
その手本となるように、ますます頑張ります。
こうして、社長とその右腕という関係が作られていくのではないでしょうか。
本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン『起業家・経営者のための「使える情報」マガジン』
から記事を一部抜粋したものです。
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