Vol.225 社長のモチベーションを上げるために

配信日:2014年10月14日

配信日:2014年10月14日

事業再生コンサルティングをしている中で、多くの社長とお会いしていると、
事業再生フェーズにある会社の社長は、多くの場合、心身ともに疲れています。

当然と言えば当然ですが、資金繰りに余裕がないと精神的に疲れ、
その疲れが身体的にも響き、心も体も疲れていくようです。

経営改善計画を作成していても、未来の明るいイメージが出てきにくく、
頑張って現状維持、業績が下降していくのは免れない。という思考に
ある状態が多いと言えます。

会社のトップである社長の頭がこのようなネガティブな状態では、
当然のように会社の業績も上向いていきません。

不思議なもので、社長のモチベーションと会社の業績は
比例すると感じます。

そのような状態を打開するためには、どうすれば良いのか。

事業再生というと財務改善が中心ですが、実は、社長のモチベーションを
上げることがまずは重要であったりします。

社長がやる気満々になり、何が何でも経営改善を成し遂げる!
といった強い意志と未来への希望を持っていただくことが
何よりも大切で、会社の再建を遂げる前提条件になると思います。

では、社長のモチベーションを上げるためにはどうすれば良いか?

方法はいくつかあるかと思いますが、憂さ晴らしに飲みに行くとか、
コンサルタントとして社長をおだてる。というのは違います。

私は、経営理念を改めて考え直すことがモチベーションのアップに
繋がると感じています。

経営理念なんて言うと小難しく聞こえますが、
会社のミッションやビジョンを改めて見つめ直す。
といった感じです。

この会社は、何のために存在し、
この会社で何を成し遂げたいのか。
そのためには、この会社の人間はどうあるべきなのか。

こうしたことを改めて見つめ直すために
社長が創業した頃まで振り返って思い返したりもします。
原点に戻るという意味でも非常に有意義なことです。

こうしたことをすることで、社長に創業当時の熱い思いを
思い出していただき、会社の経営に疲れ、飽きてきている心に
火をつけ直していただくのです。

多くの社長は、最初のうちは、赤沼がそういうから
とりあえずは付き合ってみるか。程度のテンションで
取り組みますが、だんだんと、気持ちが盛り上がってきて
もともと意識の高い社長は、私の想像以上に奮起します。

こうした取り組みは、社長のモチベーションを高めるためだけに
するものではありません。そもそもミッションやビジョンは、
社員を同じ方向に向かせ導くために必要なものです。

ビジョンなき会社は、行き当たりばったり経営になり、
社員も社長の考えていることが分からない。と、厳しい環境の中では
ついていくことができません。

先日、星野リゾートの星野社長の講演を聞く機会がありましたが、
星野社長も「経営者が最初にすべきことは、ビジョンの設定」だと
おっしゃってました。

そして、ビジョンは、今現在の会社の状況から見たら夢物語だと
言われるくらいで良いと。

おっしゃる通りだな。と思いました。

会社の経営がうまく行っていなかったり、ちょっと経営に疲れてきている
社長さんは、ぜひこうしたことに取り組んでみてください!
中小企業は、社長が全てと言っても過言ではありません。
社長の元気がなければ、会社も元気になりません。

必要があれば、お手伝いしますので、お気軽にお問い合わせください!

最後に、ミッションやビジョン、バリューなど経営理念は、
作っただけではいけません。それを全社に浸透させてこそ
意味がありますので、その点をお忘れないようにしてください。

本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン『起業家・経営者のための「使える情報」マガジン』
から記事を一部抜粋したものです。
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