Vol.206 カーヴィーグランドから学ぶ起業の注意点

配信日:2014年2月3日

配信日:2013年11月6日

先日、出張先のホテルで朝にテレビを見ていたら、カーヴィーダンスで
有名な樫木裕実さんのスタジオが12月に閉鎖するというニュースが
流れていました。

普段、テレビをあまり見ないので、こういった芸能関係の話題には疎いのですが、
そのニュースを見ていると、とても興味深い内容で、私がよくお伝えする
起業時の注意点にも共通するところがあるなと感じたので、このメルマガで共有
したいと思います。

カーヴィーダンスやこのニュースを知らない方のために簡単に概要を
整理しますと、「カーヴィーダンス」とは、樫木裕実さんが考案した、
楽しく踊りながらくびれを作るエクササイズでして、関連書籍は460万部以上
にも上り、一世を風靡したダイエット界のカリスマだそうです。

そのカーヴィーダンスを習えるレッスンスタジオ「カーヴィーグランド」を
昨年12月に東京中目黒にオープンし、会員は約1200人、入会希望待ちは300人
にものぼるほどの人気だったようです。

ところが 報道にあるようにわずか1年で閉鎖することになったのです。

閉鎖となる理由は、まだ明らかではないようですが、
このスタジオのオーナーは樫木さんご本人ではなく、
別の方がオーナーであり、樫木さんはプロデュースをする
役割で現場を担当されていたようです。

このような、出資する人とビジネスのキーマンとなる人が
別々の人というパターンは、ご相談にも結構多いパターンです。

私個人的には、このようなパターンでの起業はあまりおススメじゃないと
思っています。

実際、このパターンで起業される方の失敗例に多いのが、
オーナーとビジネスキーマンとの意見の相違による空中分解です。

カーヴィーグランドが閉鎖する理由もこのケースではないかと
噂されていますが、その可能性はあるかなと私も思います。

そもそも株式会社とは、「所有と経営の分離」というように
出資者と経営者は別々であることが考え方の原則でありますが、
こと中小企業においては、所有と経営が一致している方が
何かと中小企業の強みが生きる傾向にあります。

実際、金融機関においても、一致していることを望む傾向にあり、
別々ですと上記のようなトラブルによる破綻の可能性という
リスクを嫌がり、融資にも消極的になりがちです。

実際に、私がこれまでに支援してきたお客様の中にも
出資者とビジネスキーマンが別の方であることが大きな原因の
一つとなり融資を受けられなかったという例があります。

起業にあたり、多くの仲間と一緒に一つのビジネスを行いたいと
考える方も多いと思いますが、関与する人が増えればそれだけ
様々な意見や価値観があるので、トラブルも起こりやすいと言えます。

そういった意味では、私はお客様に取締役の人数も必要最低限に
するようにアドバイスすることが多いです。

ビジネスを始めるときは、同じ夢を共有する仲間が一人でも多い方が
心強かったり、たくさんの仲間で一つの事業を行うことに楽しさを感じる
ことも多いと思いますが、現実的には、創業後に様々な壁が立ちはだかる
たびに、意見が割れ、最終的には分裂してしまうというケースは意外と
多くあります。

取締役の人数が多いと、意思決定に時間がかかったり、解任の手続きに
手間や費用が掛かったりと、デメリットもあるからです。

もちろん、一匹狼でやることが良い。ということではないので、
複数人で起業することも良いのですが、トップとなる方は誰なのか、
意見が割れた時の意思決定のルールなど、はっきりと決めた上で、
起業することが極めて重要であると思います。

こういったことは、意外となあなあとなり、細かい事はその時々で
決めようとあやふやにしてしまうことが多いですが、失敗の原因に
なる可能性が高いので、最初が肝心と心得て取り組むべきだと思います。

これから起業を考えている方や新規ビジネスを他社とコラボレーションして
行おうと考えている社長さんは、ぜひこれらについて慎重に考えた上で
取り組んでいただくと良いと思います。

本記事は、赤沼慎太郎発行のメールマガジン『起業家・経営者のための「使える情報」マガジン』
から記事を一部抜粋したものです。
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