Vol.327 銀行融資の返済をリスケする判断

配信日:2019年9月11日

 

私は、財務コンサルティングの中でも事業再生に関するご支援が
多い傾向にあり、最も得意とする分野です。

 

事業再生の過程で多くのケースで取り組むこととなる、
銀行融資の返済のリスケジュール(リスケ)に関しては、
これまでに相当数対応してきました。

 

資金繰りが厳しくなってご相談に見える会社が、まず資金繰り安定化のために
取り組むこととなるのがリスケですが、なんでもかんでもリスケすれば良い
と言うものではありません。

 

リスケせずとも、まだ資金調達の可能性があり、同時に経営改善に
取り組むことで、短期間で浮上していける算段が付く場合は、
リスケをせずに急場を凌いでいく方法を選ぶ方が、後々の回復が早いと
言えます。

 

とは言え、ご相談に見える会社さんの多くは、ギリギリにいらっしゃるので、
それには当てはまらず、検討の結果リスケするのが最善となることが多いのが
実際です。

 

リスケは、リーマンショック後においては、普通の手続きとなりました。
それ以前は、リスケに極度の拒否反応を見せる金融機関も多く、
苦労することもありましたが、今ではどの金融機関も慣れた対応です。

 

経営者の方もご存知の方が増え、以前ほどリスケをすることに不安に思う方は
減った印象ですが、それでも、いざ自社がその手続きをしなければならない
という局面に来ると、たくさんの不安が襲います。

 

リスケをすることによる最も大きなデメリットは、新規融資を受けられる
可能性が激減することです。

 

事業再生に関する制度を活用して融資を受ける場合を除き、
リスケ中の企業に新規融資をすることは基本的にはありません。

 

その為、経営者の方は、新規融資を受けられないと事業に悪影響が
出ることを恐れて、リスケをすることに慎重になります。

 

その気持ちはよく分りますよね。当然の感覚です。
しかし、冷静に考えてみるとどうでしょう。

 

リスケを具体的に検討している会社さんの多くは、もうすでに銀行から
新規融資に対してお断りを受けた会社です。
したがって、リスケしなくても新規融資は受けられない状況にあります。

 

と言うことは、リスケをすることによる最大のデメリットは、
既にデメリットではなくなっている状況だとも言えてしまいます。

 

それよりも、一刻も早く出血を止め、根本的な改善に取り組むことの方が
大事なことであり、悩んでいる暇はありません。

 

悩んでるうちに1ヶ月、2ヶ月経過して、手元資金が返済によって
減ってしまう前に、一日も早く返済を止めて、その資金を経営改善の為に
使わなければなりません。

 

リスケしたら二度と融資を受けられないと考えてしまう方もいますが、
そんなことはありません。

 

私の顧問先は、一時的に返済をゼロにリスケしたという会社が多いですが、
その後、経営改善を達成し、今では何の問題もなく新規出店や新規事業の
ための新規融資を受け、事業発展の為に銀行と良い関係を築いています。

 

ぜひ、資金繰り状況が悪化した際には、早め早めに対策をしてください。
その為には、日々の資金繰り管理が欠かせません。

 

ご参考としてください。

 

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本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン『起業家・経営者のための「使える情報」マガジン』
から記事を一部抜粋したものです。
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