Vol.280 金融庁検査局が廃止となったら・・・

配信日:2017年9月5日

 

8月31日、金融庁は不良債権処理時代の象徴「検査局」を廃止すると発表しました。

 

政府・与党内の議論を経て要求が認められたら、来年(2018年)の7月に新体制へ
切り替わります。

 

金融庁の検査局と言えば、数年前に大ヒットしたドラマ「半沢直樹」でも印象的に
描かれていましたが、銀行員にとってはとても怖い存在で、銀行は、金融庁検査で
ボロが出ないように、一生懸命でした。

 

強権的に行われた銀行への立ち入り検査は、とても厳しいものだったようですね。

 

今回の組織再編により、「金融処分庁」と揶揄されてきた状態から「金融育成庁」へと
生まれ変わっていくことを目指すようです。

 

金融庁検査における検査官の手引きである「金融検査マニュアル」も
今回の組織再編に伴って廃止されます。

 

ちなみに、検査局が廃止になったからと言って、
金融庁による金融機関の検査がなくなるわけではありません。
検査を行う部門は金融庁の監督局が引き継ぎ、今後も金融機関の健全性が
保たれるように機能していきます。
金融検査マニュアルは廃止になりますが、それにかわる新たな検査指針が
今月にも公表される見通しのようです。

 

また、銀行も今回の変化を受け、今後は、将来性(事業性)を重視して、
これまでのような決算内容等の過去のデータは軽視していくのかと言えば、
当然そんなことはないはずです。

 

稀に、過剰な解釈から、過去が悪くても将来性が良ければ
融資が受けられるかのような解釈をされる経営者さんがいらっしゃいますが、
さすがに、それは飛びすぎです。

 

やはり、過去の成績は、一つの実績として重要であり、融資審査における
重要なデータであることに変わりはないでしょう。
ただし、過去ばかりに固執せずに、将来性も見ていこうという姿勢に
なっていくことが求められていることも事実です。

 

例えば、東京都内の信用金庫である東京ベイ信用金庫が千葉県中小企業診断士協会と
連携し、中小企業診断士が事業の将来性を評価して資金を貸し出す融資商品を
9月1日から取扱いを開始するという報道もありました。

 

今後、このように金融機関が取引先企業の将来性、事業性をどのように
把握、評価していくかと言う点は、様々な工夫が出てくると思われます。

 

では、当の中小企業側としては、この変化にどのように対応していくべきか
と言えば、私は次のような事をしっかりと行うことが重要だと思います。

 

・より良い業績を出す努力。(当たり前ですね。)
・自社の概要や強み等をしっかりと金融機関へ伝える。
・定期的な業績報告(3ヶ月や6ヶ月に一度の経過報告と年に一度の決算報告)
・タイムリーな財務管理

 

これは、これまでにも私が拙著やこのメルマガでも何度もお伝えしていることですが、
これをしっかりできている会社さんはとても少ないです。

 

何一つ、特別なことはありませんが、以上の事を継続的に行うことで、
取引金融機関との関係はとても良いものとなります。

 

さらに、3~5年ヵ年の事業計画の提出と予実報告が出来れば、なおベターです。

 

金融機関が事業性(将来性)を重視するようになればなるほど、
これらの活動が重要度を増していきます。

 

ぜひ、実践してください!

 

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本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン『起業家・経営者のための「使える情報」マガジン』
から記事を一部抜粋したものです。
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