Vol.250 クラウドファンディングの基礎知識

配信日:2016年4月13日

ここ数年、注目度が上がっている資金調達方法として「クラウドファンディング」
というものがあるのは皆さんもご存知かもしれませんね。

主催する赤沼創経塾でも1月と2月の会員セミナーのテーマとして取り上げ、
基礎知識の確認と中小企業としての活用についていろいろ議論しました。

聞いたことはあるけれどよく分らない。という方も多いかと思います。

今回は、クラウドファンディングの基礎知識について触れてみます。

クラウドファンディング(Crowdfunding)とは、インターネット経由で
不特定多数の人や組織から資金調達を行うものです。

最近、クラウドコンピューティングやクラウドサービスといった言葉を良く聞きますが、
この場合のクラウドとは、「cloud=雲」という意味です。

クラウドファンディングのクラウドも同じように雲という意味だと思っている方も多い
のですが、こちらは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語です。

クラウドファンディングは、大きく「寄付型」、「購入型」、「貸付(融資)型」、
「ファンド型」、「株式型」の5つの形態に分けられます。

以下、それぞれについて整理してみます。

★寄付型クラウドファンディング
インターネットのウェブサイト上で寄付を募り、寄付者(資金提供者)には資金の
活用状況等を記載したニュースレター等が送付されます。寄付者には対価はありません。

【主なプラットフォーム運営会社】
ジャパンギビング

★購入型クラウドファンディング
よく新聞等で取り上げられるのがこの購入型です。魅力的な商品やサービスのアイデアは
あるけれども先立つ資金がない。という場合に、プラットフォーム上でプロジェクトを
立ち上げ、応援者を集めて前払い方式で資金を集めて、その資金を元手に商品やサービス
を完成させて、応援者(資金提供者)に提供するという仕組みです。
したがって、資金提供者への対価は、商品・サービスとなります。

自分のアイデアが、市場に受け入れられるかというテストマーケティングとしても
購入型クラウドファンディングを活用することは有効だと思います。

私の知っている洋菓子屋さんも現在クラウドファンディングにチャレンジ中で、
4月20日までのプロジェクトを行っています。
ぜひ、参考にご覧になってみてください。
http://kibi-dango.jp/info.php?type=items&id=I0000208

【主なプラットフォーム運営会社】
Readyfor、CAMPFIRE、kibidango、Makuake

★貸付(融資)型クラウドファンディング
投資家がインターネットを通じてプラットフォーム運営会社と匿名組合契約を締結して
出資を行い、運営会社が資金を必要とする事業者に対して資金を貸付けます。
出資者(資金提供者)への対価は、貸付利息からの収益の一部が分配されます。

企業にとっては、銀行以外の資金調達先として選択肢に入れることができます。
ただし、借入利息は銀行と比べると高くなります。

貸付型クラウドファンディングサービスとしては日本最大規模のmaneoが有名です。
私も知っている会社でして、投資利回りとして5~8%ほどの収益を得られるので、
低金利時代においては資金運用先としても魅力があります。ただし、当然リスクも
ありますので、十分にご検討の上、投資してください。

【主なプラットフォーム運営会社】
maneo、AQUSH、CrowdBank、SBIソーシャルレンディング

★ファンド型クラウドファンディング
特定の事業者に対して、匿名組合を通じて投資をします。
出資者(資金提供者)への対価は、あらかじめ決められたスキーム(配当方法)に従って、
契約期間中の売上等の一部を分配金として受け取ることができます。
投資家特典として、プロジェクト期間中に商品やサービスを受取ることのできる場合も
あります。

【主なプラットフォーム運営会社】
セキュリテ

★株式型クラウドファンディング
エクイティ型クラウドファンディングとも呼ばれ、ベンチャー企業の非上場株式に
投資するタイプのクラウドファンディングです
出資した株主(資金提供者)は、上場益や買収によるキャピタルゲインをリターン
として得ます。

株式型は、金商法改正が改正されたことで注目が集まっており、企業の創業期や、
新規事業の立ち上げ時の資金調達の選択肢として期待されています。

【主なプラットフォーム運営会社】
日本クラウド証券

以上が5つの形態の特徴と主なプラットフォーム運営会社です。

現実的に一般的な中小企業が資金調達手段の一つとして活用する場合は、
「購入型」、「貸付(融資)型」となると思います。

以下に「購入型」、「貸付(融資)型」のクラウドファンディングを
活用する場合のメリットデメリットを整理してみます。

●メリット
・資金提供者に対して株式譲渡の必要がない(経営権に影響がない)
・製品・サービスが立ち上がる前からPRができる。(購入型)
・プロジェクトを開始する際に、賛同者がどれくらいいるか把握でき、
 テストマーケティングをすることができる。(購入型)
・銀行から融資を受けにくい創業者や中小企業でも資金調達のチャンスがある。
・資金提供者はプロジェクトを手助けした満足感と、先行して製品・サービスを
 手に入れるチャンスがある。(購入型)

●デメリット
・プラットフォームによっては、出資者を集めることに苦労する。
・銀行・ベンチャーキャピタルなど金融専門家によるアドバイスを受けられない。
・インターネット上のみの関係のため出資者にとってプロジェクト実行者の状況が
 掴みにくい。
・出資者にとって、期待した製品・サービスが必ずしも受け取られるとは限らない。
 (購入型)

以上、クラウドファンディングの基礎についてまとめてみました。
まだまだ一般には浸透しているとは言えないクラウドファンディングですが、
今後は、資金調達をしたい企業にとっても、出資者側の個人や法人にとっても
さらに身近なサービスになっていくのではないかと思います。

御社にとって、利用価値のあるサービスかもしれませんよ。
特に購入型は、中小企業者や創業者にとって活用検討の余地がたくさんあります。

本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン『起業家・経営者のための「使える情報」マガジン』
から記事を一部抜粋したものです。
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