Vol.248 中小企業施策について

配信日:2016年1月27日

すでにご存じのとおり、1月20日に平成27年度補正予算が成立しました。

それを受けて、今回は中小企業施策について簡単にまとめたいと思います。

経済産業省の資料にも簡潔にまとめられた資料がありますので、そちらも
ぜひご確認ください。

http://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2016/pdf/chushokigyo1.pdf

ここでは、主だったものや注目したい施策についてお伝えします。

まず、補助金についてですが、
「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金(ものづくり補助金)」に、
1020.5億円の予算が計上されています。(平成27年度補正予算)

ここ数年、よく話題に上がる「ものづくり補助金」ですが
今回は、IoT等の技術を用いて生産性向上を図る設備投資等の支援として、
補助上限額が3,000万円と上限が引き上げられています。

まだ募集期間は未定ですが、昨年は平成27年2月13日から5月8日まででしたので、
同じような時期に実施される可能性があります。
今のうちから準備されると良いと思います。

小規模事業者持続化補助金にも100億円の予算がついています。(平成27年度補正予算)
従業員数が20名以下(商業・サービス業は5名以下)の小規模事業者が販路開拓用の
チラシ作成、商品パッケージ制作、集客力を高めるための設備導入などの費用を
補助してくれます。

補助金の限度額は50万円と少額ですが、受けやすい補助金と言えます。
※雇用者の増加や買物弱者対策、海外展開に取り組む場合は上限100万円

参考までに、小規模事業者持続化補助金の去年の受付開始は、平成27年2月27日でした。

補助金の申請資料の作成は難しいものではありませんが、手間がかかります。
なるべく早いうちから準備をされることをお勧めします。

次に融資や資金繰りに関するものをお伝えします。

すでに利用されている会社も多いと思いますが、日本政策金融公庫のマル経融資も
引き続き予算計上されています。

・小規模事業者経営改善資金融資事業(マル経) 40.0 億円(平成28年度当初予算)

マル経融資は小規模事業者経営改善資金とも呼ばれる日本政策金融公庫による
融資制度で、商工会議所や商工会などの経営指導を受けている小規模事業者の方が、
経営改善に必要な資金を無担保・無保証人でご利用できる制度です。

融資限度額は、2,000 万円で利率1.15%で借りることができます。(平成28年1月現在)
借入期間も運転資金で7年以内、設備資金ですと10年以内と長期で借りることができる
小規模事業者にはありがたい制度です。

また、「きめ細かな資金繰り支援」として、966.2億円が予算計上され、
政策金融・信用保証制度による資金供給の円滑化を支援しています。

拡充・創設する主な制度としては、以下のような制度があります。

・ソーシャルビジネス支援資金(日本政策金融公庫 国民生活事業のみ)
待機児童・介護離職ゼロを実現するため、保育・介護サービス事業者に対して
最優遇金利( 基準利率から0.9%引下げ)で融資。( 貸付限度額:7,200 万円)

・海外展開・事業再編資金
新たに海外展開を行う上で必要となる資金(現地の市場調査費等)について、
通常よりも低利(基準利率から0.4%引下げ)で融資を行い、TPPを契機として
海外展開を図る者を支援。

(貸付限度額)
日本政策金融公庫 中小企業事業:7億2,000万円(運転資金は2億5,000万円)
日本政策金融公庫 国民生活事業:7,200 万円(運転資金は4,800万円)

・企業活力強化資金
訪日外国人観光者向けの設備投資を行う者に対して通常よりも低利で融資を行い、
更なる外国人観光客の需要獲得に向けた支援。

(貸付限度額)
日本政策金融公庫 中小企業事業:7億2,000万円(運転資金は2億5,000万円)
日本政策金融公庫 国民生活事業:7,200 万円(運転資金は4,800万円)

・事業承継・集約・活性化支援資金
小規模事業者の事業引継ぎ・事業承継等を促進し、新陳代謝を図るため、
小規模事業者の事業を承継する者に対して低利融資。

(貸付限度額)
日本政策金融公庫 中小企業事業:7億2,000万円
日本政策金融公庫 国民生活事業:7,200 万円

先日、日本政策金融公庫国民生活事業の課長さんとお話する機会がありましたが、
上記のソーシャルビジネス支援資金には力を入れていそうな感じでした。

ここ数年、ソーシャルビジネスという言葉を良く聞くようになり、
NPO法人を設立される方も増えましたが、そういった方々には強い味方に
なってくれるかもしれませんね。
ソーシャルビジネス支援資金の詳細については、下記ページをご覧ください。
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/socialbusiness.html

その他については、TPP交渉の大筋合意を受け、TPPを活用した中小企業の
海外展開支援に関する予算も計上されています。

・農商工連携等によるふるさと名物の開発支援:40億円
⇒農商工連携等により付加価値を高めた商品・サービスの開発や販路開拓等を支援。

・農商工連携等によるグローバルバリューチェーン構築事業 10億円
 ⇒農産品等の海外需要の創出・拡大のため、新たな輸送技術の実証や販路拡大の
  取組等を支援。

・中小企業・小規模事業者海外展開戦略支援事業 34.3億円
 ⇒海外市場獲得を目指す中小企業が行う、国内外展示会・商談会への出展等を支援。

・海外展開戦略等支援事業(コンソーシアム構築) 59.9億円
 ⇒専門家による実務相談・海外戦略策定・販路開拓等の総合的な支援を実施。

・知財を活用した海外展開のワンストップ支援 19.7億円<28当初>
 ⇒中小企業や地域ブランドの海外展開を、先行調査から出願、侵害対策まで
  ワンストップで支援。

海外展開やJAPANブランド育成への対策支援ですが、これからは中小企業も
グローバルな活動を積極的に実施されていくと思うので、こういった支援は
良い傾向だと思います。

以上、中小企業、小規模事業者に関する施策についてご紹介してきました。
今後、これらの施策が具体的に実施されていきます。
ぜひ、状況に応じて活用できるものは活用し、自社の発展に活かしていただきたいと
思います。

本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン『起業家・経営者のための「使える情報」マガジン』
から記事を一部抜粋したものです。
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