Vol.247 マレーシアリポート Vol.2~マレーシアの日系飲食業 ハラール対応~

配信日:2015年12月9日

今回は前回に引き続き、マレーシアのお話です。
飲食業についてのお話を共有したいと思います。

私のお客様には飲食業が多いので、視察の視点の一つとして、
飲食業のマレーシア進出という視点を持って見て回りました。
その為、普段の旅行なら、わざわざ海外にまで行って日本食を食べることは
少ないのですが、今回は、ローカルのお店と日本食のお店を中心に行きました。

マレーシアでは、和食はとても人気があり、多くの日本食の飲食店があります。

寿司や天ぷら、とんかつ、うどん、蕎麦、ラーメンを取り扱うお店は一つのモールに
複数店入っており、どのお店も人気があります。

ローカル料理は、街のレストランやモールのフードコートなどで食べられますが、
5~10リンギット程度くらいで食べられ、とても安いです。
マレーシアの通貨は「リンギット」でRMやMYRと書かれますが、1RMで30円くらい
ですので、約150円~300円です。

一方、和食や洋食となると価格がだいぶ上がってきます。
例えば、モールに入っている和食レストランなどのメニューを見てみると
ランチの時間でも日本円で1,500円~2,000円程度と日本人にとっても
若干高いと感じる値段で提供されています。
それでも、行列ができており、びっくりしました。

マレーシア人の平均月収は、ざっくり15万円程度とよく言われますが、
それなのに、こういった金額で食事をするというのは、すごいですよね。

自動車も日本車は、関税の影響もあり日本で買う価格の倍くらいするらしいですが、
街にたくさん走っています。
日本車どころか、ランボルギーニやフェラーリも見かけます。

もちろん、ミドルクラスから富裕層の方たちがそういった消費をするわけですが、
全体的にもマレーシアの人たちの消費意欲は高く、良いものであれば、無理してでも
買うという傾向にあります。

これは、良くも悪くもであり、一方で、貯金している人が少ないため、
老後の生活に課題を持つ人も多くおり、介護関係のビジネスも注目されています。

話が逸れましたので戻しますと、マレーシアの飲食業において
大きな課題にムスリム対応、つまりハラール対応が挙げられます。

イスラム教徒は、イスラム法において合法とされるものしか口にできません。
端的に言えば、豚肉とアルコールがNGなのです。

これについては、最近は日本でもよく話題になるので、ご存知の方も多いですよね。

マレーシアの国教はイスラム教であり、国民の6割強がイスラム教徒です。
したがって、マレーシアで飲食店を運営するには、ハラールは大きな課題の
一つになります。

マレーシアのスーパーに行くと、お酒売り場が奥の目立たない場所にひっそりあったり、
豚肉の売り場は、ノンハラルフードコーナーとしてガラスに囲まれた別室にあり、
買い物カゴも別のものを使わなければならなかったりします。

ところが、日本食には、調味料としてお酒やみりんを使います。
また、豚肉を使った料理も多くあります。これらの問題をクリアしないと、
ハラール認証を受けることができません。

豚肉を使っていないレストランを「ポークフリー」と呼びますが、
こういった表示をしている寿司店などの日本食レストランは見かけます。

このように、日本食の飲食店の多くは、ハラール対応が難しいといえます。
これについて飲食店経営者の方々に聞いてみると、意外と気にしていない
ようでした。

1,500円以上するようなランチの利用者の中心は、ミドルクラス以上の人達、
客単価1万円以上するような高級店の利用は、富裕層が中心となります。

そういった層の多くは、中華系マレーシア人の経営者や、上場企業や外資系企業の
役員などであり、ムスリムではないことが多いとのことです。

クアラルンプールの都市部では、中華系マレーシア人を中心に
中間層、富裕層が多くいるので、そこをターゲットとするのであれば、
ハラール対応をそれほど気にしなくてもよさそうです。

一方で、国民の6割以上を占める、マレー系の人たちを対象としようとすれば、
ハラール対応は必須になります。

例えば、日本でもお馴染みのケンタッキーやマクドナルドは、
ハラール認証を受けています。

世界に約20億人もいると言われるイスラム教徒の人たち、実に世界人口の
4分の1強を占めるわけですが、この層に対する飲食業を展開する足掛かりとして
マレーシアに進出するのか、割り切って中間層以上の方たちに向けて日本食を
展開するのか。

いずれにしても、いろいろとチャンスはありそうです。

マレーシアに興味があって、現地を見に行きたい!という方は、
ご連絡いただければ、視察のお手伝いや現地法人の設立、会計事務所や
コンサルティング会社のご紹介もさせて頂きます。

本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン『起業家・経営者のための「使える情報」マガジン』
から記事を一部抜粋したものです。
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