Vol.245 女性の起業に嬉しい制度

配信日:2015年10月20日

ここ数年、創業支援のご相談で女性のお客様が増えたなという印象があります。

もちろん、それ以前も一定割合で女性のお客様はいらっしゃいましたが、
ここ数年増えてきているなぁ。といった印象です。

政府も女性の活躍の推進をして、働きやすい環境づくりなどに取り組んでいるので、
そうしたことも後押しの一つになっているのかもしれません。

私の創業支援の中心は、創業計画の作成支援や創業に関わる資金調達のご支援ですが、
創業融資を受ける際に重要となるポイントは、大まかに以下の3つです。

1.自己資金の準備
2.創業する事業の経験
3.創業計画(ビジネスプラン)

3の創業計画については、たとえば、私にご相談いただくなど専門家の力を
借りれば、きちんとしてものを作ることができます。

一方で、1と2については、創業される方ご本人のこれまでの積み重ねから
生まれるもので、一朝一夕でなんとかなるものではありません。

だからこそ、金融機関が重要視しているわけです。

1の自己資金の準備については、このメールでも何度かお伝え
している通り、極めて重要なポイントです。
最近では、申し込みにおける自己資金要件が緩和されてきており、
表面上の重要度が下がっていますが、審査上においては変わらず
超重要な審査ポイントに変わりありません。

そして、2の創業する事業の経験ですが、これもとても重要です。
当然ですが、未経験の分野で創業して簡単に成功できるほど事業経営は
甘いものではありません。

したがって、創業しようとする事業に関する経験がどれほどあるか、
何年くらい関わってきたのか。という点は金融機関の注目するポイントです。

私のところにご相談に見えるお客様、特に飲食業を開業したいという
お客様には未経験の方が多くいらっしゃいます。
(多くが、一度断られてしまって困っていらっしゃるケースです。)

飲食未経験者が飲食店を開業というケースは、ある意味典型的な
未経験創業のパターンでして、金融機関が警戒する代表例です。

私も毎度どのように、この未経験というハードルをクリアしていくか
という点は、計画書作りの一つの壁となることが多くあります。
それぞれのお客さんの個人的背景から説得材料を探していく作業は、
なかなか骨の折れる仕事です。

このように、創業融資を受けるうえで、自己資金と経験値というのは、
大変重要な課題であり、長い時間をかけて積み上げるものです。

この壁が立ちはだかって、残念ながら断念するというケースも
少なくないようです。

ところが、今年に入り、女性起業家にチャンスが生まれました。

多くの創業者が融資を受ける際に利用する日本政策金融公庫の
「新創業融資制度」に「女性小口創業の特例」という特例制度が
創設されたのです。

女性小口創業の特例とは、女性の創業を支援するために、
融資額300万円以内に限って、経験や雇用等の要件を撤廃する特例です。

融資額300万円なので、事業規模としては小さなものとなり、
大きな事業を始めたい方には使い勝手が悪いかもしれませんが、
例えば、自宅でベビーマッサージを始めたいという方や小さな雑貨屋さんを
開業したい。という方には活用のチャンスがありそうです。

残念ながら、自己資金の要件については緩和されませんが、経験がない分野でも
積極的に支援してくれるというのは非常にありがたい制度ではないでしょうか。

例えば、子育て経験により、子育て中のママたちを支援する事業を思いついた。
という例があったとしたら、それはほとんどの方が未経験の事業です。

そのような例にも、経験値のハードルがなくなることで活躍のチャンスが拓ける
可能性があるという意味では、良い制度と言えると思います。

もちろん、だからと言って思いつきで安易に創業してしまうのは、
やはり宜しくないと思いますが、じっくり計画を立てて、やれると踏んだならば、
チャレンジする環境が出来てきているということですね。

私の妻のママ友の方々と話をしていても、とても優秀な人たちが多いのですが、
育児という環境の為に仕事が出来ず、せっかくの能力を活かすことができて
いない方も多くいます。

もっともっと、女性が活躍できる環境づくりが進むと良いと思いますが、
その為には、融資や補助金などのお金の面の支援だけでなく、様々な環境を
整備していく必要があると思います。

話が若干脱線しますが、先日、息子が来年から小学校に通うための行政手続きの
一つで、受付が平日の9時~17時のみということがありました。

これって、共働き夫婦のことを全く考えていないと思います。
共働きの夫婦にとって平日の9時~17時のみの受付では、夫か妻が
仕事を休まないと手続きができず、仕事を犠牲にしないと子供を小学校に
入学させられないということになってしまいます。

細かいことかもしれませんが、こういったことを整備していかないと、
根本的な解決には繋がらないんだろうなと思うのです。

ちょっと脱線しましたが、女性で小さな事業の創業を考えてる方は、
公庫の制度を利用されると良いと思いますよ!

本記事は、赤沼慎太郎発行の無料メールマガジン『起業家・経営者のための「使える情報」マガジン』
から記事を一部抜粋したものです。
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