Vol.232 コンサルタントの活用方法

配信日:2015年4月16日

配信日:2015年4月16日

先日、少し前になりますが、アパレルの業界紙「繊研新聞」を読んでいたら
面白い記事が出ていました。

「アパレル業界がコンサルをうまく活用する方法」という記事です。

とあるコンサルタントの方がコンサルタントをうまく活用している会社と
そうでない会社の特徴について書きながら、上手に活用する方法について
まとめていたものです。

読んでみると、コンサルの「あるあるネタ」的な感じで面白かったです。

ちょっとご紹介しますと次のようなことが書いてました。
記憶を頼りに書きますので、若干違っている可能性も
ありますが、だいたいこんなことが書いてありました。

以下、うまく活用できている会社の例を「GOOD」、
できていない会社の例を「BAD」と記載します。

◆コンサルタントの選定時

GOOD
コンサルタントの専門分野をよく理解して自社の課題に合わせて選定

BAD
コンサルタントの専門分野を理解せずに知名度やブランドで選ぶ。

◆コンサルタントへの期待

GOOD
複雑な状態を整理してシンプルなものにしてくれる。

BAD
これまでに考え付かなかったような「魔法の杖」的なアドバイスを期待。

◆コンサルタントとの接し方

GOOD
積極的にディベートし、意見が違っても良い議論ができて考えを整理できたと感じる。

BAD
どちらが正しいか、業務を知っているかを張り合う。もしくは、鵜呑みにする。

◆コンサルタントとの仕事分担

GOOD
意識の高い社員をプロジェクトチームに入れ、経験を積む場とする。

BAD
お金を払っているのだから何でもやってもらおうと単純作業も全て投げる。

どうでしょうか。
私もこれまでに100社以上の会社さんに関与してきましたが、特にBADの例は
ものすごい納得感がありました。(笑)

私は、ありがたくもお客さんとのご縁が良く、これまでに嫌な思いを
したことが少なく、一度お付き合いが始まったお客さんとは何年も長く
お付き合いが続き、とてもよい関係でいられているのですが、それでも
稀にソリの合わないお客さんもいらっしゃいます。

私の場合、経営改善を目指して関与するケースがほとんどですが、
改善する会社は、社長の意識が高く、積極的に自ら動く方が多いですが、
改善が進まない会社の多くは、依存型であったり、言い訳が多くて実行力が
乏しい傾向にあります。

また、上記にもありましたが、自分の考えが正しいことを主張し、
素直に外部の意見を受け入れられずに、無意味に張り合ってくる方は、
結果的に改善活動が進みません。

こういう例は、非常に稀ではありますが、「なぜ依頼したの?」と
問いかけたくなります。(笑)

特に、事業再生を行っている会社の場合は、原因は様々ですが、
やり方に間違っている部分があるから経営不振になっているわけですから、
自分のやり方を正当化して外部の意見を聞けないのでは、再生することは
難しくなります。

とは言え、全てを言われるがままにやれば良いというものではなく、
外部の意見を素直に聞き受けた上で、きちんと判断して取り組む
素直さと判断力が重要です。

コンサルタントは、どんなに優秀でも活用の仕方が悪いと、
ただのコストになりかねません。

せっかく縁を持つのでしたら、しっかりと自社の活力にしたいですね。