Vol.231 消費税の納付額に気を付けて下さいね!

配信日:2015年2月28日

2月も今日で終わり、3月に突入、年度末ですね。
決算月が3月だとという会社も多いのではないでしょうか。

今年度の着地見込みを計算して決算予測は行っていますか?

3月の数字を締めてみないとわからない。と言うようではいけません。

私の顧問先の会社さんは、毎月の成績と計画とを比較しながら
損益管理を行っていますので、おおよその着地は、常に把握しながら
経営をされています。

今年はどの程度の利益が出そうなのか。若しくは赤字になってしまうのか。
利益が出る場合は、税金がどのくらいかかりそうか、その納税資金の確保は
問題なくできそうか。

こういったことを常に把握しながら損益状況と資金繰りを管理することが
安定経営のためにはとても重要です。

特に今度の決算後の消費税の支払いは、いつもより納税額が大きくなる
会社が多いはずです。

例えば、3月決算の会社さんで前期の確定消費税額が300万円だった
場合は、今期の11月に支払った消費税の中間納付額は150万円となり、
消費税率が5%の実績を基に計算されています。

ところが、今年預かっている消費税は8%ですので、5%分の中間納付では
半分支払っていることになりません。

仮に前年と全く同じ業績であったとすると、今年の確定消費税額は、
前年の1.6倍(8%÷5%=1.6)の480万円となり、中間納付した150万円を
差し引いても330万円の支払いとなります。

このことを忘れて、昨年並みの税額かな。と資金繰りを考えていると
顧問税理士さんから確定した数字を聞かされて大慌てすることとなりますので、
十分に気を付けて下さい。

顧問税理士さんとは、十分にコミュニケーションを取り、
自社の数字の把握をきちんとされることをお勧めします。

一般的な中小企業は決算が年1回ですので、1度申告した決算書は、
1年後の次の決算までずっとその会社の成績表としてついてきます。

銀行に融資を申込む際は、2~3期分の決算書の提出を求められますが、
融資審査においては、決算内容が最も重要視され、審査のうち7~8割程度を
決算内容から判断されます。

決算書の他に、試算表や計画書等の提出も求められたりしますが、
あくまでも参考資料であり、決算書ほどのウェイトはありません。

直近の決算内容が悪いけれど、その後に回復してきて試算表では、
十分な利益が出せている。というケースを良く見ますが、
若干のプラス要素にはなっても決算書の悪さを十分にカバーする
ことはできません。

つまり、直近の決算書は、その後1年間の融資の可否を大きく左右し、
資金繰りに大きな影響を与える可能性が高いということです。

このように、決算書と言うのは、とても重要な資料です。
顧問の税理士さんに適当に任せておけば良いというものではありません。

銀行が見る基本的な財務分析のポイントはいくつかあります。
例えば、損益計算書では、売上、売上総利益(粗利)、営業利益、経常利益など。
貸借対照表では、自己資本比率、流動比率、当座比率、固定長期適合率など。
借入額の適正値を測る借入月商倍率、債務償還年数などなど。

こうした数字がより良くなるために、どのようにすべきかを
常に考えながら経営をしていくと銀行取引で失敗する要素を
減らすことができます。

※銀行がチェックする決算書のポイントについては、
拙著『銀行としぶとく交渉してゼッタイ会社を潰すな!』の
第2章で詳しく解説しています。ぜひお読みください。
銀行としぶとく交渉して会社をゼッタイ潰すな!

「銀行としぶとく交渉して会社をゼッタイ潰すな!」

必ずしも顧問税理士さんがこうした面に強いわけではありませんので、
経営者自らがある程度の勉強をして知識を持っておくべきです。

銀行取引をスムーズにできる会社、資金繰りが良好な会社にするためにも、
社長は会計の基礎知識を身につけ、銀行の決算書を見るポイントを知って
おきましょう。

それだけで全然違う結果になりますし、経営者として守備力が向上します。
これは、銀行取引だけに関わらず、経営全般に言えることです。

私も顧問先の社長と顧問税理士さんと一緒に決算対策をすることが
多いですが、慎重に協議して最終の数字を確定させます。

顧問先の社長は、このような対策を私と一緒に考えることにより、
だんだんとポイントが分かってきて、以前は税理士さんにお任せだったのが
今は、自ら考えて税理士さんと打合せを行っている方が多くいます。